
道を歩いていると、あちこちにありますよね。
そう、マンホールのふたです。
道路にも、歩道にも、公園にも。日本中どこへ行っても、マンホールはどこにでもあります。
ですが、よく気にしてみてみるとマンホールのふたはだいたい丸い形をしています。
四角いふたや三角のふたでもよさそうなのに、なぜ丸い形ばかりなのでしょうか?
今日のクイズ
マンホールのふたは、なぜ丸い形をしているのでしょう?
答えと解説
四角いふたは、ななめにすると落ちてしまう

四角いふたを思いうかべてください。ふたの穴も、ふたと同じ四角い形をしています。
このふたを、穴の上でななめにかたむけてみます。かどとかどを結んだ長さ、つまり「かどからいちばん遠いかどまでのななめの長さ」は、辺の長さよりも長くなります。
でも、ふたをまっすぐ立てて、その長い方向を穴の辺に合わせると、話がかわります。ふたの「短い辺」の長さは、穴の1辺の長さより短いのです。
だから、ふたをななめに立てて穴に差しこむと、するりと穴の中に落ちてしまいます。

正三角形は、いちばん高いところの長さが、辺の長さより短くなるため、かたむけると落ちてしまいます。
丸なら、どうやっても落ちない
丸い形には、四角や三角にはない特ちょうがあります。円の直径は、どこを測っても同じ長さなのです。
それに、四角形や三角形と違って、高さと辺の長さなどで、長さに差もないです。
まん中を通る線を、どの向きに引いても、長さは変わりません。かたむけても、回しても、幅は同じです。
だから、丸いふたを穴の中に落とそうとしても、どの向きにしても、ふたの方が穴より大きいままです。落ちようがないのです。
マンホールのふたは鉄でできていて、とても重いです。もし穴に落ちてしまったら、下で作業をしている人に当たって大きなケガをさせてしまうかもしれません。丸い形は、この事故を防ぐための工夫なのです。
ちょっと深堀り:
丸には、落ちない以外にもいいことがある
丸い形が選ばれているのは、落ちないことだけが理由ではありません。
建設の専門誌によると、丸いふたは力がかかっても一か所に集まらず、まるい形ぜんたいに広がっていくため、どの方向から力がかかってもわれにくいそうです。ドーム型の屋根や、アーチ橋と同じしくみです。反対に四角形は、かどの部分に力がぎゅっと集まりやすいため、そこからひびが入りやすいといいます。
さらに、丸いふたは転がして運べます。作業する人が持ち上げなくても、ころころと転がして動かせるので、体への負担が少なくてすみます。ふたを元にもどすときも、丸ならどの向きでもぴったりはまります。四角いふただと、正しい向きに合わせないとはまりません。
落ちなくても、丸くない形がある
じつは、「どの向きでも幅が同じ」という性質を持つのは、丸だけではありません。
「ルーローの三角形」という、少し変わった形があります。見た目は三角形の角を丸くふくらませたような形ですが、どの向きに測っても幅が同じになるという、丸と同じ性質を持っています。
理論の上では、この形のふたも穴に落ちません。ただ、丸に比べて作るのに手間がかかるため、実際のマンホールのふたには、ほとんど使われていません。
四角いふたが使われる場所もある
ちなみに、すべてのマンホールのふたが丸いわけではありません。歩道のはしにある浅いマンホールなど、落ちても危険が少ない場所では、四角いふたが使われることもあります。
見た目だけでなく、その場所の深さや危険度によって、形が使い分けられているのです。
まとめ
マンホールのふたが丸いのは、どんな向きにしても穴の中に落ちないからです。四角や三角のふたは、ななめにすると穴より短くなる部分ができてしまい、落ちる危険があります。
丸なら、直径がどこを測っても同じなので、そんな心配がありません。さらに丸には、われにくい・転がして運べる・向きを気にせずはめられるという、作業のしやすさにつながる利点もあります。
次にマンホールのふたを見つけたら、なぜ丸いのか、誰かに説明してみてください。
- マンホールのふたが丸い理由|日本経済新聞
- マンホールふたはなぜ丸い?|マンホールふた総合サイト「Hirake! Manhole」
- なぜ、マンホールの蓋は丸い?合理的な3つの理由を徹底解説|建設データジャーナル
「Hirake! Manhole」はマンホールのふたに関する情報を紹介するウェブサイトの名称です。本記事は図形の性質にもとづく一般的な説明であり、すべてのマンホールのふたに丸い形が使われているわけではありません。